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2011年05月21日

林央子 今年の執筆 第一弾


●2011年5月19日は、
一年がかりで作りあげた初の著作集『拡張するファッション』の見本誌が届き、
特設サイトが立ち上がり、刊行記念イベントも告知されたという、
3つの出来事が集中した、記念すべき日になりました。



特設サイトはこちら

○一方で私の個人的な仕事のなかでは、2010 年の年末から今年にかけて、
いくつかの新しい執筆プロジェクトがありました。

それは一つ一つがとても貴重なもので、
自分にとってもとりわけ重要な執筆の機会になりました。

その場をくださったそれぞれの方にお礼を申し上げたく、
また媒体諸氏にも感謝を抱きつつ、最近の執筆を振り返ります。







2010年12月 
クリスマスごろの某日〜


ホンマタカシさんから突然メールが届く。
「『美術手帖』4月号の特集で、林さんに文章書いてもらいたいんですけど」

知り合って15年以上20年未満のホンマさんから、
初めて聞いた言葉に驚きつつ、「それは光栄です!」と返す。

『美術手帖』から巻頭特集を打診されたホンマさんの構想は、
金沢21世紀美術館で年明けから始まろうとしていた
『ニュー・ドキュメンタリー』展にちなんで、
「ニュー・ドキュメンタリー展のドキュメンタリー」を誌上に展開すること、だった。

執筆に際してはもちろん、取材はするけれど、
執筆ではあえてホンマさんの言葉を直接的に拾わず、私が「見た」、
そして「見てきた」ホンマさんを、ボリュームのある文章に表現すること。
それがミッションだった。

特集は巻頭の約80ページ。そこで私はお正月明けの早々に、雪の金沢へ飛んだ。
ただでさえ資料でいっぱいな私の室内は、
年末以来これまで長く一緒に仕事をしてきたホンマさんに関係するもので、
いつのまにか自宅に集まってきていた過去の資料から最新のアサカメ対談のコピーまで、
あらゆる紙が散在するアーカイブ空間となった。

そしてなんと金沢21世紀美術館には、
2月に行なわれた阿部海太郎さんとのコンサートまで、2度も足を運ぶという幸運に恵まれた。




「絵巻物みたいに、上のほうには会場写真がずうっと流れていて、下には上の写真と関連なく、
林さんの原稿がずうっと流れる。僕も取材をうけるけどその言葉はいいから(笑)
林さんは、これまでの15年間をぐぐぐーっと記憶巻き戻して:笑」

というホンマさんの発想にインスピレーションを得つつ、
編集の藤田さんや高橋さんと相談しながら誌面が作りあげられた。






2011年1月
誕生日付近の某日〜


服部一成さんから、携帯に電話を頂く。
突然だったので驚いたけれど、その内容にまた、驚いた。

「こんど僕の作品集が出ることになって、ごく少数の人に原稿をお願いしているんですが、
林さんには、僕のデザインどうこうということじゃないことで、文章を書いてほしいと思うんです」。

服部さんとのつながりも、ホンマさんとのつながりのように、
あいだにいつもお仕事があって、そしてかれこれ、10年になる。

お仕事するたびに思う。言葉数の少ない服部さんがぽつりぽつりと発する一言に、
意味がないものはまったくみつからない。

『here and there』が一冊できるまでに、服部さんの口から出た言葉の数を数えたら、
数それ自体は、本当に少なくてびっくりするくらいだろう。

でもいつも、ちゃんと深いコミュニケーションができている。
だから服部さんの口から出る言葉は、注意深く聞くし、聞き逃せないものばかりである。



確かに服部さんのグラフィックデザインについて私が云々するのは、
これまでの経験や学習からいっても、筋違いな気がする。

もともと私は、たとえばファッションに対しても、
デザインとして学んだこともなければ、論じたり文章を書いているわけではないのだ。

その作家のもつ世界観とか、
その発表の場に漂う空気とかに吸い寄せられるようにして近づいていく。

それでは何を私は書けるのだろうといろいろ考えていたら、
考えているうちにいつのまにか原稿が書けてしまっていた。

すぐに服部さんに読んでもらって、意図にそうものかどうかお尋ねし、
「とても面白いです」とOKを有難く頂いてから、締め切りの日までしばらくの間寝かせた。

そして締め切りの日にぱちっと目が覚めて、推敲し入校した。

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2011年03月27日

医療スタッフとして東京から被災地に向かった、あるナースさんの日記 2011年3月16日〜23日

http://blog.goo.ne.jp/flower-wing

これは、震災後、普段は東京都で勤務していて、被災地に派遣された看護師さんが、
現地では携帯でかきためていた体験記をまとめてブログにアップした、
「この目で見てきたこと、感じたこと」の日記です。

ナースの彼女が、想像を超えた壮絶な現地ですごした、
3月16日から23日までの一日一日、そのリアルな8日間と、
東京にいながら私たちが、日々刻々と変わるニュースに釘付けになり、
緊急地震速報のたびに机の下にもぐり、
信じるべきものを何度も見失いそうになりながら、
ぐらぐらした気持ちのなかですごしていた8日間。

JKTSさんが後半、書かれているように、
彼女の手記を読んでいるこの私も、どちらが現実でどちらが非現実なのか
読み進むにつれ、わからなくなってきました。

東京にいて、便利な暮らしを続けながらも、
被災地の夢を見たり、眠れなくなったり、
自分というものをいつもの状態につなぎとめることが困難な時間を、
多くの人が過ごしていたことと思います。
それはきっと、どこかで、
人と人の無意識が繋がっているからかもしれない、とも思います。

JKTSさんのような医療関係の方々。自衛隊の方々。
日々新たな問題が勃発してくる原子力発電所内で今だに働き続けている方々。
ほかにもたくさんの方々が、過酷な状況のなかで、復興という希望にむけて
日々戦っているはずです。

その実態を、メディアに囲まれた東京にいる私たちは、
ほんの一部しか知ることのできないでいる。

JKTSさんがこうして、書き残して下さった文章は、本当に貴重なものです。
その文章を何度も読み返しながら、私は今の自分にできることを
一つ一つ積み重ねながら、続けて生きて行くことになるのだろう、と思います。(林 央子)

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2011年03月22日

震災へのお見舞い




このたびの震災で、多大な被害に遭われた皆様へ、
心からお見舞いを申し上げます。

そして、一日も早い復興を、
ふかくお祈りいたしております。

スーザン・チャンチオロからメッセージが届きました。
「今も、いつも、祈っています。
私の祈りと、光と、愛と、エネルギーが届きますように」




photo by Susan Cianciolo
posted by nakakobooks at 22:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there friends | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スーザン・チャンチオロの2011―12AWコレクション、ニューヨークで発表



京都西陣のテキスタイルメーカー、 HINAYA の招聘を受けて
昨年11月、1カ月にわたり、娘のライラックとともに来日し、滞在制作を行ったスーザン・チャンチオロ。

HINAYAが独自に開発した特別な織り機の数々や、
草木染のノウハウに興奮しながらコレクションの軸ができあがっていきました。

「この工場は私にとって、宝物の山みたい! 私はここにいて、毎日のように新しい宝物を発見するのよ」と、
制作中とてもエキサイトしていたスーザンでした。



まだ2歳半の娘をつれて、まったく違う環境で制作滞在した現実は、なかなか大変なもの。
その、親子2人の傍から支えていたのは、ニューヨークでスーザンと出会い、
長年の親交関係にある写真家のアリコさん。

彼女は実は、京都御所すぐ近くの老舗そば屋・尾張屋さんのお嬢さんで、
取材にいった私のことも、おいしいおそばとともに暖かく迎えてくれました
(このときの、スーザンの制作レポートは1月20日に発売されたecocolo54号「愛のカタチ」に6頁掲載されています。 http://ecocolo.com/magazine/





2月16日にはニューヨーク・コレクションの終盤に、
京都で制作した新コレクション「When Building Meets Sky」の発表が行われました。


ショーにおける服の構成において大活躍したのは、
ニューヨーク在住の着物スタイリスト、キモノヒロさんとのコラボレーション。
彼女のサイト
には、発表当日に至るまでの制作舞台裏の様子が詳しく出ています。


スーザンの作成したコレクションとヒロさんの着物をミックスしながら、
カリオグラフィー・アーティストを交えて、
モデルも自らも踊って服をみせるという、とてもアクティブなショー。


キャットウォークのショーを見なれた観客たちも、
その生々しい熱気にスタンディング・オベーションで盛り上がったようです。
VOGUE ITALIA のWEBサイトにもスーザンのショーが載っています。

スーザンは4月末に来日して京都でショーを行う予定があったのですが、
今回はこのショーのために力を入れ過ぎて体調を崩したために、健康上の理由で断念。
ショーの開催予定は残念ながら、なくなりました。

でもHINAYAさんとスーザンのコラボレーションは続行の予定で、
今後いつか、スーザンのショーを京都で見ることができるのでは、と思います。
今回重要な振り付けを行ったのは、スーザンがパーソンズで教えていた生徒で若いアーティスト。





スーザンがRUNコレクションで見せていたインスタレーションとも、
2000年代にキャットウォークのショーを再開してからの見せ方とも、まったく違う、
生々しい舞台での見せ方との出会いにスーザン自身「This is my new deperture! 私の新しい出発よ!」と興奮しています。




仕事しながら育児をしている母親は、気がつかないうちにとても体力を奪われているもの。
そんな環境にありながら、アーティストとして力強く前進し、
変化しつづるスーザン・チャンチオロの行方はいつも、楽しみです。

そして、周囲にいる多くの人が彼女のそのアーティスティックな姿勢に
サポートを惜しまないのも、理解できると思うのです。(林 央子)

posted by nakakobooks at 22:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there friends | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月15日

『verita』の不定期連載「Journal」



ウェブマガジン『verita』(ヴェリタ)にて、林央子が最近面白いと思うモードやアート、
カルチャーなどを自由にレポートする連載「JOURNAL」が始まっています。
 
最新の話題は、BLESSの最新アートプロジェクト「BLESS SHOP in BERLIN」ほか
ミランダ・ジュライとマイク・ミルズの新作映画完成のニュース「楽しみな映画2本」、
メゾン マルタン マルジェラの今を批評した「5ツ星ホテルへの違和感」、
展示会からあいちトリエンナーレ2010まで気になった話題をピックアップした
「地に足をつけて踏ん張る表現者たち」など。
 
最新記事のアップ状況は、林のツイッターなどで随時お知らせしていきます。(sae.n)


ベルリンにオープンしたBLESS的な家、兼ショップ



「楽しみな映画2本。ミランダ・ジュライとマイク・ミルズ」


ミランダ・ジュライ「The Future」より Courtesy Todd Cole (c)2011 THE FUTURE


マイク・ミルズ「Beginners」の1シーン Courtesy of TIFF


「メゾン マルタン マルジェラ 5ツ星ホテルへの違和感」



「地に足つけて踏ん張る表現者たち」

小金沢健人《黒くぬれ、そして消せ》2010 Courtesy of Takehito Koganezawa



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2011年01月21日

ホンマタカシさん「ニュー・ドキュメンタリー」展スタート 






新年早々、嬉しい初仕事は金沢21世紀美術館で1月7日にはじまった
ホンマタカシさんの 「ニュー・ドキュメンタリー」展のオープニング取材でした。

SANAAデザインの白い美しい空間のなかで、
写真についてさまざまな思いを巡らす展示をゆっくり鑑賞。

美術館の壁に展示されると、そのスケールや設営方法によって、
どこかで一部目にしたこともある写真が、また別のことを語りかけてくるのです。

服部一成さんデザインによるカタログは、
写真にあわせてさまざまな色の白い紙を使い分けるという労作で、美しい本です。
椹木野衣さんやエレン・フライスが寄せたホンマさんの写真への文章もぜひ、読んでください。

そして、、、図録だけの体験ではなく、美術館へと足を運んだことで得られる喜びの一つ。
それは会場にインスタレーションされている冊子「re-construction」との遭遇です
(非売品。ホンマさんの過去の仕事写真から厳選された作品群を、白黒の複写で一冊の本にした白い表紙の本)。



さまざまメディアから発信していたホンマさんの写真を一冊のなかに眺める。
つい時間を忘れて見入ってしまいます。

ここには過去、私がホンマさんと「Purple」誌ほかでご一緒した90年代の仕事のほかに、
『here and there』のVol.4, vol.7, vol.8やvol.10における
ホンマさん撮影の頁が、何ページにもわたり登場していました。
それはとても光栄で、うれしい出来事でした。

最近のホンマタカシさんは「たのしい写真」(平凡社)や、
2007年1月号以来『アサヒカメラ』の連載「今日の写真」でも活躍しされています。

市川美日子さん表紙の『coyote』で
「いい写真ってなんだろう?」(ホンマさん主宰のポートレート特集)も見逃せない充実の内容。
それらも参照しながら展覧会を見ると、ますます多面的な楽しみ方ができてお勧めです!

今回の取材は、3月17日発売の『美術手帖』4月号に執筆します(林 央子)。

Between the bookのHPはこちら
『美術手帖』のHPはこちら

posted by nakakobooks at 23:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there news | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新年のごあいさつ





あけましておめでとうございます。

昨年はhere and there vol.10の発行とイベントを
あたたかく見守っていただき、ありがとうございました。

新年にあたり、本誌でもおなじみのパリ在住アーテイストで、
去年URのLife展にも参加してくれたレティシア・べナから、
ウサギ年のウサギをモチーフにしたポストカードが届きました。

また、URのプレス、及川壮也さんは、
年末に谷根千散歩をしたときの写真を送ってくださいました
(東京の冬の光のなか、カメラと歩く谷根千散歩は楽しいものです)。





昨年秋のVACANTのイベントで素晴らしい作品「here and there warashi」を作ってくださった
山田愛子さんは、押し花やさまざまな質感や色の紙を時折はさみこんだ
新作のノートブック(表紙は白いシルクにくるまれていて、
とてもデリケートな金糸の縫い目が走っている、手製の作品です)を送ってくださいました。





あらためまして、
here and thereを囲んでくださる皆様に心より感謝しつつ、
今年も皆様にとって良い年になりますよう、お祈り申し上げます。(林 央子)

posted by nakakobooks at 23:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there news | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月17日

susan cianciolo tokyo shop来春まで続行決定



東京・渋谷のファイヤー通りから少し入ったところのショップ
「ニュー・アクエリアス」で行われた『suzan cianciolo tokyo shop』。
12月9日までの一週間という限定期間がすぎたあとも、
このお店の奥のスペースで販売続行が決定しました!

RUNコレクションのアーカイブから新作まで、
さまざまなスーザン作品を豊富なバリエーションのなかから試着できる良い機会です。
スーザンの服に特有の「着てみてはじめてわかるシルエット」
を体験してみてください。(林 央子)

ニュー・アクエリアス
東京都渋谷区神南1-13-15
MapFan地図へ
03-5728-6911
14時から20時



posted by nakakobooks at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there friends | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

スーザン・チャンチオロ・トーキョー・ショップ




渋谷・ファイヤー通り裏の「ニュー・アクエリアス」で
スーザン・チャンチオロの期間限定ショップが登場しています(2010年12月9日まで)。




異国の街の蚤の市のような雰囲気の中で、
RUNコレクションからの貴重なアイテム(ウェディングドレスから水着風トップスまで)、
一冊限定のジンやアートワークなどが意外なアイテムと並べられ、サプライズに満ちた空間に。
二歳の娘ライラックと作ったモビールも飾られています。 (林央子)

ニュー・アクエリアス
東京都渋谷区神南1-13-15
03-5728-6911
14時から20時
posted by nakakobooks at 10:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there friends | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月28日

連載の終わりと始まり


発売されたばかりの『暮しの手帖』49 号では、
14回続いた六頁連載「暮しの風景」最終回が掲載されています。

こんかいは、埼玉から来て直島に初めてのカフェを開いた、
大塚ルリ子さんにご登場いただきました。

直島への愛、アートへの愛をたっぷりそそぎながら、
カフェまるや」の一皿一皿を丁寧に作り、心をこめたおもてなしをする大塚さん。
最終回にふさわしい、充実の内容です。是非ご一読ください。


 
 
 


ウェブマガジン『verita』のカルチャー欄で、アートやファッションなど境目なく、
気になったことをピックアップする連載的記事が始まります。

第一回の記事「地に足をつけて踏ん張る表現者たち」は こちら
月に1〜2回記事をアップしていく予定です。

ハイファッションオンラインのブログには、 「here and there vol.10ができてから 3」
(アーバンリサーチ京都店の「Life」展と、
HINAYA主宰のスーザン・チャンチオロ京都招聘を通じて考えたこと)がアップされています。(林 央子)
posted by nakakobooks at 19:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there news | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする