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2012年02月11日

マイク・ミルズの映画『人生はビギナーズ』


コピーライトマーク2010 Beginners Movie, LLC. All Rights Reserved.

マイク・ミルズの映画『人生はビギナーズ』、日本公開が始まりました。
http://www.jinsei-beginners.com

映画を見て書きたくなった、いくつかのメモです。

●いくつになっても成長する

映画は、ひとつの時間軸のなかで、人間の成長や内面の変化を描くことができるメディアだ。
2000年代以降、30代半ばから40代半ばの現在まで、マイクの主な関心事が長編映画であったことは、
「人間の内面と成長」という彼の関心事に一番フィットしたからではないだろうか。
自分の内面に向き合い、対話する。その行為はやっかいだから、日常のなかでつい放置してしまいがちだ。
でも、それに向かい合うことではじめて、人は成長する。より深い愛と人生を手に入れる。
『人生はビギナーズ』で、マイク・ミルズはその
「あたりまえのようで、誰もあえて言わなかったこと」を、
自分の実人生にかぎりなく近いフィクションを通して、語ろうとしている。

●生活から作品が生まれる

マイクが父親を亡くした後、スイスのNieves社からとても美しい作品集「fireworks」が登場した。
繊細な筆で花火が描かれているシンプルなドローイングだが、深く心を打つとても美しい本だ。
その由来を、『人生はビギナーズ』を見て、初めて知った。
映画のなかで、ゲイになってからの父の恋人アンディは花火師だった。
父と父の恋人、そしてゲイ仲間たちとともに楽しんだ、花火パーティーのシーン。
マイクは父を亡くした悲しみにいながらも、
一瞬の想い出から、美しいグラフィック作品を産み出していたのだろう。
もちろん、映画の細部どこまでが実話なのかはわからないけれど、
マイクの実人生と作品が地続きだからこそ
この映画に感動があるのだと思う。
 
●美は日常にあり

『人生はビギナーズ』の冒頭は、花瓶にさされた数本の花の映像で始まる。
病床の父の見舞い品として、また自宅療養に入ってからも室内に、ガーデンにと、花はさまざまに現れる。
印象的だったのは、父の死後に荷物を整理していたら出てきた、母がオリヴァーに残した写真だった。
そこには、誰かが花を差し出している手と、一握りの花映っている。
オリヴァーは、この写真にこめられた意味を憶測する。
父親との結婚生活に悩み、ユダヤ人であることを公言できない時代を生きた母親から絞り出された、
「素朴な幸せをあなたにあげたい」というメッセージを代弁していたのではないか、と。
この読解も、オリヴァーとアナを再び結びつける後押しの一因となった。
花はいつも、私たちの傍らにある。さりげなく、たしかに。
その美しさを見つけるのは、私たち自身なのだ。(林 央子)
posted by nakakobooks at 14:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | here and there news | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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